マグネシウム文明論

http://d.hatena.ne.jp/tkenichi/20100107/1262882398 で紹介されていたが、偶然、読む機会があった。
矢部先生と言えば、CIP法。それ(シミュレーション)だけだと思っていたら他にも色々とやられているんだと驚いた。
昔、CIP法を用いたミルククラウンのシミュレーション結果を見た時には衝撃を受けた。計算アルゴリズムの詳細まで立ち入ることはなかったが、物理的に正しいか正しくないかという以前に、こんなことが計算できるのかという事実に感動した。シミュレーション結果のアニメーションを見て感動したのは、後にも先にもあのときだけだなー。発表当時は、”偉い”先生から攻撃を受けたことも(恨みがましく)書かれているが、学会かなんかでのその場面が想像できて笑ってしまった。今でもいるのかな、そういう先生。
そんなシミュレーションの専門家だと思っていた先生が、現在レーザーでのマグネシウム製錬にチャレンジしている様子が本書には書かれている。

これらは、個々の技術だけでも独立した産業になる。
提唱されているマグネシウム文明までの道筋が明快で分かりやすい。その実現可能性の一番のネックは、太陽光によるレーザー発振かな。

マグネシウム文明論 (PHP新書)
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